Pearl Jam
Pearl Jam
バンド概要
Pearl Jamは1990年にシアトルで結成され、エディ・ヴェダー(ボーカル)、マイク・マクレディ(ギター)、ストーン・ゴッサード(ギター)、ジェフ・アメン(ベース)、そして現在のドラマーであるマット・キャメロン(2002年加入)がメンバーです。彼らはグランジムーブメントの中心的存在として知られ、デビューアルバム『Ten』で爆発的な成功を収めました。
音楽性
Pearl Jamの音楽は、グランジ、オルタナティブロック、ハードロックの要素を融合させたものです。ヴェダーの力強いボーカルと、ゴッサードとマクレディのギターリフが特徴的であり、社会的、政治的メッセージを含む歌詞が多いです。初期の作品はより粗削りでエネルギッシュでしたが、後期になるとより洗練されたサウンドに進化しています。
特徴
バンドはその商業的成功にもかかわらず、徹底して反商業的な姿勢を貫いています。MTVやカルバン・クラインの広告出演を拒否し、チケットマスターとの訴訟も辞さない姿勢を見せました。また、ファンクラブ「Ten Club」を通じてファンとの直接的なコミュニケーションを大切にしています。
メンバー遍歴
エディ・ヴェダー (ボーカル): 1990年に加入。バンドの顔として広く知られる。
ストーン・ゴッサード (ギター): グリーンリバーやマザー・ラヴ・ボーンなどのバンドで活動後、Pearl Jamを結成。
マイク・マクレディ (ギター): 彼のブルースに影響を受けたギタースタイルがバンドのサウンドに大きな影響を与えた。
ジェフ・アメン (ベース): ゴッサードと同じく、マザー・ラヴ・ボーン出身。
マット・キャメロン (ドラム): サウンドガーデン解散後、2002年に加入。
ディスコグラフィー
Ten (1991): デビューアルバム。『Alive』『Even Flow』『Jeremy』などのヒット曲を収録。
Vs. (1993): よりハードなサウンドを追求し、『Go』『Daughter』がヒット。
Vitalogy (1994): より実験的な要素を取り入れ、『Better Man』『Corduroy』が収録。
No Code (1996): 多様な音楽スタイルを探求。
Yield (1998): より従来のロックに回帰し、『Given to Fly』がシングルとして成功。
Binaural (2000): 新たな音響技術を使用し、批評家から高い評価を受ける。
Riot Act (2002): 政治的メッセージが強い作品。
Pearl Jam (2006): セルフタイトルアルバム。商業的にも成功。
Backspacer (2009): よりポップな要素を取り入れたアルバム。
Lightning Bolt (2013): 力強いロックサウンドが特徴。
Gigaton (2020): 最新アルバム。環境問題などをテーマにした曲が多い。
Pearl Jamを瞬く間に大スターに押し上げた代表曲「Alive」は、デビューアルバム『Ten』に収録されています。パワフルなギターリフと、エディ・ヴェダーの激しいヴォーカルが印象的な名曲で、グランジ・ロックの王道を体現しています。曲の世界観は、抑圧された人間の本能と狂気を表しているとされています。ライブでは圧倒的なパフォーマンスが披露され、常に会場を熱狂させます。
アルバム『Ten』に収録された「Jeremy」は、マスコミに取り上げられることで一躍有名になった問題作です。キネマ旋風で記された歌詞が、学校で起きた実際の事件と重なってしまったためです。ミディアム・テンポのスロー・ナンバーながら、ドラマチックで重厚なサウンドが心に訴えかけてきます。ヴェダーの卓越したヴォーカル・パフォーマンスが高く評価されています。
『Vs.』収録の「Black」は、ロック・ファンからすれば泣いて馬場入り必聴の名曲です。死と絶望といったネガティブな題材ながら、力強いビートと激しいバンドサウンドでグランジの本質を体現しています。ジェフ・エイメンのミドル・ゲイト感あるベースが印象的で、マイク・マッケディのギター・リフと合わさり最高の一体感が生まれています。ヴェダーの歌唱力も惜しみなく発揮されています。